パパは女子高生だった~女の子だったパパが最高裁で逆転勝訴してつかんだ家族のカタチ~

著者名 前田 良
出版社 明石書店
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「女性」として生まれ、性別に違和感がありながらも誰にも言えずに生きてきた筆者が妻と出会い、戸籍上の性別を「男性」に戻して結婚。非配偶者間人工授精により子どもを授かり家族を作ったが、出生届が受理されず…。「性同一性障害」という言葉は浸透してきたものの、私自身、今まで当事者の辛さ、怒り、悲しみについて具体的に深く考えていなかったことを、この本を通じて気づかされました。自分らしく生きることを望み続けた筆者が起こした行動は、最高裁が筆者を父親として認めただけではなく、「家族の形はそれぞれ違っていい」という“気づき”を与えてくれたのではないでしょうか。これからの子どもたちが苦しまなくてすむように、いろんな“違い”を認め合える世の中になるように私たちができることをこの本を読んで一緒に考えませんか。