嫁をやめる日

著者名 垣谷美雨
出版社 中央公論新社
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最近、関心が高まっている「死後離婚」。正しくは「婚姻関係終了届」を出すことで、配偶者の死後、「姻族」(配偶者側の血縁者)との関係を解消できるものです。この物語は、長崎に住む主人公夏葉子の夫が急死したところから始まります。夏葉子の実家は東京ですが、このままひとり、長崎で暮らすつもりでいます。ところが優しく物わかりのよかった義両親や親せき一同との関係に重苦しさを感じるようになります。夏葉子の下す決断は…。嫁姑問題というより、人との関係性の持ち方や生き方について考えさせられます。長崎弁が心地いい。